「妻をはく製にしてほしい」 植物に侵されて死んだ妻とペスト医師のお話
人間や動物、植物など様々な生き物たちが地球上には生存しています。そこに生きるものたちは、どの命も久しく寿命が存在し、やがては失われていく存在となっています。あるところにいた、植物によって命を奪われた妻とその夫の不思議な物語がコチラです。
鹿
angへの反応
ある日少年のもとへ訪れたのは、ペスト患者治療に用いられるペストマスクをつけた医師である夫と、鹿の角をはやした鹿人間の妻の遺体でした。身体に植物が寄生、やがて心臓までも蝕んだことによって死んでしまった妻をはく製にしてほしいとの依頼を受けた少年は、彼女を美しいはく製にしたことと同時に、妻が心臓に埋めたネックレスに入れられた大好きな植物の種によって自らの命が奪われたことを夫に伝えるのでした。
現実の世界では起こり得ない架空の世界ですが、どこか儚げで切なく感じてしまう不思議なお話でしたね。