「帰る家なんてない」 日本の人食い魔女と鬼の子のお話
世界各国、日本などその土地や地域独自の信仰や文化から生まれた神々や、ヒトではない架空の生物が言い伝えや文章として後世に多く残っています。日本において、架空の生き物として有名なものの一つである鬼と、日本に住む魔女が出会ったら、こんな風になるのかもしれません。
良い話
魔女への反応

GIMA(ギマ) @gimatetu

電脳玩具職人そーご@project.s @s0g0project_s
山の中を歩いていた魔女は、倒れ込んでいる鬼の子を見つけ、声を掛けます。鬼の子の警戒心を解いた魔女は、鬼の子を自分の家へ連れ帰り、手当を行い、傷が癒えたときには家へ帰るように促しますが、鬼の子には故郷がなくなっていました。そんな鬼の子を不憫に思った魔女は彼に、好きなだけここに居ていいと告げます。大きくなった鬼の子は、裏山で見つけた沢山の塚が、魔女が世話をしてきた人間が、魔女よりも先に亡くなったもの証だということに気付き、自分には寿命がないことで、魔女をもう悲しませることがないと気付いたのでした。
どれだけ愛情をかけても、人間には寿命が訪れてしまいます。沢山のヒトを看取ってきた魔女にとって、鬼の存在自体がとてもありがたい者なのかもしれませんね。